就活の「グループディスカッション」では、最初に役割を決めることがあります。
会社
意外と多くの人が手をあげるのが「記録係」
意見交換に自信がないあなたは、とりあえず「記録係」を選んでおけば、無難に済みそうと思っていませんか?
何もやらないよりは、「記録係」でもやっておけばすこしはマシかなと考えていませんか?
あなた
理由はどうあれ、役割の中に「記録係」がある以上、それなりにどんなことをすればいいか理解しておいた方がいいでしょう。
今回はその「記録係」になったときの注意点についてお伝えします。
目次
グループディスカッション:「記録係」の目的は?
「記録係」は文字通り、グループディスカッションで行われる討議の内容を記録する係。
いわば「書記」。
誰のために記録をするのかといえば、最後にグループでまとめたことを発表する人のために記録を作ります。
活発なグループで、言いたい放題意見交換ができたとしても、誰もメモや記録をとっていないとどうなりますか?
最後に発表の段階になった時、詳しく説明ができません。
せっかく出たいい意見も見逃してしまうことになります。
そんなふうにならない為にも、「記録係」は必要な役割になります。
グループディスカッション:「記録係」の仕事とは?
「記録係」の仕事は「記録すること」
記録の方法は自由ですが、発表者の事を考えて、見やすくまとまっているものが望ましいです。
ただ最初からだらだらメモしていくだけでは、最後に見た時に、何言っているのかわからないものになってしまいます。
「記録係」としての役割は失格です。
読み手が読みやすいように記録してやるのが鉄則です。
記録は提出不要
就活で実施される「グループディスカッション」では、グループの意見を発表しますが、その内容をレポートにまとめて、提出させることはありません。
前回も言いましたが、グループディスカッションは、与えられた時間内の議論のプロセス、ひとりひとりの関与の度合いを見ているのです。
結果として出されたアウトプットはそれほど重要ではありません。
その証拠に、人事部の人はみなさんが自信を持って結論付けた内容について、とくにコメントや評価はしないはずです。
大学の授業でやるグループワークでは、最後に教授が各グループのアウトプットに対して講評を言ったり、順位をつけたりしますよね。
でも就活のグループディスカッションではやりません。
つまり「記録係」の作成したメモも、発表者の発表が終わればもう必要ないのです。
「記録係」は記録だけやってればいいのか?
実際には「記録係」は記録の仕事だけではダメです。
ディスカッションに参加する姿勢が求められます。
「記録係」であっても。
参加する姿勢とは、自分のそれなりの意見やコメントを発言することです。
参加する姿勢とは、グループディスカッションの運営に関与することです。
まずは記録を取りながらも議論に参加しましょう。
「記録係」は、議論の進行に従って、メンバーが発言した意見や、提案が手元に文字として残ります。
つまりメモを通して、議論を整理しやすいのが記録係。
従って、ここで記録係の出番です。
「記録係」はどんな発言をすればいいのか=食い込み方
「グループディスカッション」では、一応役割は決めますが、どんな役割の人も、基本的には積極的に議論に加わるのが原則です。
その中で、「記録係」としてグループにどう食い込んでいくのかがポイントです。
食い込みの事例をいくつか挙げておきましょう。
(例1)開始直前。
メンバーみんあまだ遠慮していて、意見が出てこない。
進行役も困っている状況。
その時にさっとノートとか、レポート用紙を取り出して、皆に見えるようにテーブルに置きます。
そして、だいたいのタイムスケジュールを、さーっと線を引いて書くのです。
「全体の時間は30分と言われていますが、流れを簡単にこの紙で確認しておきましょう。
今から10分ぐらいはブレストのように、思いつく意見を出し合ったどうですか?そのあとグループとしての結論につながりそうな意見を整理して、最後、まとめと発表準備を5分ぐらいでやるのはどうでしょうか?」
そうです。
「タイムキーパー」が口頭で仕切った最初の時間管理の部分を、「記録係」として紙に図で書いて、全員で共有するのです。
ホワイトボードとかが用意されていれば、そこに書くイメージです。
「進行係」もいますが、さりげなく
あなた
なんて言いながら、みんなで共有するのです。
人事部の印象はかなりいいと思います。
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思わずうなってしまうでしょう。
(例2)ディスカッション中盤。
議論が出る割にはまとまりがない状態。みんな言いたい放題
「今のところ活発な議論で、こんな意見が出ています。
(ここでこれまでに出た意見を簡単に紹介する)
(メモを見せて、丸印をつけて見せてもいい)
もう10分経過しました。のこり20分です。このへんで意見の的を絞りませんか?」
グループディスカッションってわりとまとまりがなくなる傾向があるのです。
軌道修正って絶対に必要になります。
(例3)終盤。
意見も多く出て、方向性も見えてきた。このへんでまとめて発表の準備をします。
「あと10分で終了です。今までの意見を一つにまとめましょう。
(ここでこれまでに出た意見を紹介して、一つに絞る候補を紹介する)
そして発表の為に最初から整理して確認してみませんか?」
発表の準備をするという気配りを感じさせます。
全体を見渡しているなと感じられる瞬間ですよ。
(例4)そして発表の用意。
この時は、進行役よりも、「記録係」のあなたが、「発表者」にメモを見せながら、発表の内容を再確認して、リハーサルをしてあげましょう。
進行役でなくてあなた記録係がやる方がベターです。
あなたが書いた文字ですから。
たとえば、
「これが結論です。そのあと、結論に至る根拠を、具体例として話してください。具体例はこの3つです。そして最後にもう一度結論を強調してください。」
と、流れをレビューしてあげてください。
「記録係」は意外と注目される
どうですか。
「記録係」は手元に自分が記録したメモがあるので、ディスカッションをコントロールしやすい役割でだとわかりましたか?
人のメモを見るより、自分の書いた字の方が見やすいと思います。
そうなんです。
その利点を利用して「記録係」の存在感を出すのです。
繰り返しますが、人事部の人は、あなたがどれくらいディスカッションに関与しているのかを見ています。
関与の仕方は、担当する係によっていくらでもあります。
「記録係」は記録したメモを活用してディスカッションに食い込んでいくのです。
まとめ
あなたが「記録係」になったら、次の事を実行してください
- しっかりと漏らさず記録を取る
- その記録をもとに、ディスカッションのコントロールをする
とくに2つめはディスカッションの進行を軌道修正したり、内容の確認をする、コントローラーの役割を意識するのです。
社会人になると、どんな仕事場でも、会議やミーティングが行われます。
出席にすると、司会担当がいて、必ず誰かが記録を頼まれます。
会社
と。
司会者は司会で手一杯なので、いろいろな意見が出ても覚えきれません。
まとめようにも頭の中だけでは整理できません。
そんな時に、「記録係」の議事録が役に立つのです。
実社会では必ずやられていることです。
採用試験の「グループディスカッション」は、実社会で行われることを再現しているようなもの。
「記録係」として、しっかりディスカッションの運営に参画しているなと判断されると、人事の人はなたに好印象を持つことでしょう。
意外ですが「記録係」はやったほうがいい役割だと思います。
頑張ってください。
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