「グループディスカッション」で役割分担を決めるときに、まず最初に「進行役」という役割が頭に浮かびますよね。
キミ
なんて考えてしまいませんか?
できれば面接官にいい印象をもってもらい、つぎに進みたいと願いますよね。
今回は「グループディスカッション」の「進行役」についてのポイントをお伝えします。
目次
「進行役」は手をあげてでもやったほうががいいのか
「グループディスカッション」という形態を企業が採用試験に取り始めたころは、立候補して「進行役」をやる方が人事部の印象かよくなるといわれたものです。
会社
とか、
会社
とプラスの評価を得ることができると考えられていました。
でも今はそうとも言えないようです。
ですから、手を挙げて
キミ
とわれ先に「進行役」をつかみ取る必要はないと思います。
企業側も「進行役」にこだわりはもっていない
特に企業側が求める人材像が変わった訳ではありません。
「進行役」以外の担当でも、それなりに存在感をアピールできることを学生側も知ったこともあり、そんなに進行役にこだわる必要はありません。
実際に最初の企業で、「進行役」を立候補してそれなりに仕切ることができた会社と、次の会社ではちょっと控えめに、「記録係」としてディスカッションに加わったと学生がいました。
その人は、「進行役」をやったグループディスカッションは落ちて、「記録係」だったグループディスカッションはパスして最終面接に進みました。
こんな例もありますから、いちがいに「進行役」がいいとは言えないのです。
「進行役」は期待度が高くなってしまう
「進行役」を立候補すると、企業側もそれなりに期待するはずです。
見事な仕切りで、目の覚めるようなグループディスカッションを運営してくれるのではないかと期待度が高いということは、人事部の見る目もハードルが少し上がります。
なのでかなりやりにくくなるでしょう。
人事部はどうしても理想的な「進行役」との比較をしてしまい、終了した時点で、期待したほどではなかったなという結果になりやすいのです。
もちろん、全員が全員、そうではないですが、傾向としては可能性があります。
これも最近は「進行役」になることがトレンドではない理由のひとつかもしれません。
「進行役」にあたってしまったら
役割分担は、何か担当した方がいいでしょう。
キミ
と名乗りを上げることは、積極性の現れです。
大人数で仕事を仕上げるときに、社会ではできることから積極的に関与していく姿勢が望まれます。
なのでここでも進んで役を引き受けるのはいいことだと思います。
仮に立候補ではなくても、くじで「進行役」が当たったらどんな動きをしたらいいのでしょうか。
「進行役」の動きとは
ディスカッションを進行するうえでのディレクターが「進行役」であるあなたです。
ディレクターですので進行の段取りはあなたが主導権を握って構いません。
- 最初の切り出し
- 途中の声掛け
- 最後のまとめ
などそれぞれのタイミングで、メンバーに方向性を示すのです。
以下にざっと「進行役」の立場からの流れを書いてみます。
開始直後は自己紹介
開始直後は自己紹介をすることをおすすめします。
キミ
当初は緊張感もあって、心がうちとけないのですが、自己紹介をすると一気に場がなごみます。
「進行役」のあなたが口火を切って自己紹介をしてください。
キミ
といって率先します。
自己紹介をするときにはシンプルな内容で構いません。
名前と出身大学と部活程度でいいです。
このときには、必ず自分のメモに、グループメンバーの名前をメモしておいてください。
図解の要領でテーブルを書いて、その周りに順番に座っている人の名前を、自己紹介順に書いておきます。
これはその後のディスカッションの中で、討議を進めていくときに役に立ちます。
メンバーの名前を呼んでディスカッションをすすめることができるからです。
相手を名前で呼ぶことは、グループに一体感を一気にもたらします。
自己紹介で知ったメンバーの名前を、討議の時に活用するのです。
あなた
あなた
という具合に、必ず名前を呼びながらアプローチします。
グループディスカッションのホスピタリティ
余談になりますがサービスマナーの世界でも、By Name(バイネーム)と言われるマナーで、お客様との距離を縮め親しみやすく温かい印象を与える手法があります。
お客様のお名前を必ず添えて接客をするのです。
お店
お店
人は名前を言われると、急に親近感が増します。
場の雰囲気がなごみます。
「進行役」になったら、ぜひ名前を呼ぶことを実践してみてください。
ディスカッションに自体が盛り上がります。
そして何より、人事部はあなたに対して好印象をもつこと間違いなしです。
会社
会社
と評価をしてくれるはずです。
私はこのとを
- グループディスカッションのホスピタリティ
- 「進行役」のホスピタリティ
と呼んでいます。
ホスピタリティとは相手の気持ちや、グループ全体のことを考えて何かアクションを起こすことです。
「進行役」のあなたは、名前で呼ぶことで、グループのメンバーにホスピタリティを発揮できるのです。
では次にあなたが「進行役」のホスピタリティを発揮する場面を見てみましょう。
グループディスカッションになじめないメンバーに気配りを
ディスカッションに積極的に参加できない人が時々グループの中に出てきます。
うまくコツをつかめずに孤立してしまうとか、4年制の大学生に圧倒されてしまい消極的になってしまう短大生を目にすることがあります。
そんな人を見つけたら、「進行役」のあなたは進んで声をかけてあげましょう。
何とか議論に参加できるように水を向けるのです。
あなた
あなた
などとできるだけ何か意見を行けるような質問を投げかけるのです。
YES/NOですぐに答えが出てしまうような質問ではなく、何かひとこと言えるような質問をしてください。
いわゆるYES/NOクエスチョンではなく、オープンクエスチョンで質問するのです。
「進行役」のあなたはディレクターだと言いました。
ですから全体を常に見渡して、ペースの遅れているところにはヘルプに入ったり、助言をしたりするのです。
これにより、グループ全体の一体感がより一層高まり、結束力が強くなるはずです。
これも進行役のホスピタリティと言えるでしょう。
ここでも人事部の人は、あなたの気配りについてはしっかり見ているはずです。
グループディスカッションも終盤、そろそろまとめなくては
時間が進み、そろそろ議論もまとめをしなくてはならないタイミングにきたら、「進行役」のあなたが率先してまとめにはいります。
タイムキーパーに時間を確認して、
あなた
あなた
議論が活発になると、ここまでにいろいろな意見が集まると思います。
言いたい放題出された意見をすべて発表するのはNGです。
人事部の人からも「グループの意見としてまとめてください」と指示されている訳ですから、しっかりとまとめをする必要があるのです。
この時が「進行役」、ディレクターのあなたの腕の見せ所です。
強引に持っていくのではなく、できればメンバーの理解が得られるように、丁寧なまとめ方が必要です。
「発表者」にも気配りをすること
まとめると同時に、もうひとつこのタイミングで「進行役」のあなたが気配りをするのは、「発表者」に対してです。
グループ全体としてまとめに入った内容を、しっかりと「発表者」が発表できるようにサポートをしてやるのです。
これもディレクターとしての役目ですね。
「発表者」がうまく整理できていないようでしたら、まとめのおさらいをしてあげます。
「記録係」にも参加してもらって、記録を見ながら確認してもいいでしょう。
それをグループメンバー全員で共有しながら、
あなた
と確認をします。
「発表者」が発表するときも気配り
このときには、「発表者」が落ち着いてできるよう声掛けをするといいでしょう。
あなた
そして、発表者が本番で発表しているときは、しっかりとうなずいてあげてください。
「発表者」が気がつくようにうなずくのです。
「発表者」はとても緊張します。
注目を浴びているので、ドキドキしながら発表しているはずです。
その時に、グループメンバーが力強くうなずいてくれることほど、安心することはないのです。
とてもホットします。
救われた気持ちになります。
うなずくことが好印象のポイント
余談ですが、人前で話しているとき例えば講演会などで。
聴衆の一人でもいいので、うなずきながら聞いてくれている人がいると、本当にほっとします。
その人のうなずきだけで、緊張感が一気に吹き飛ぶのです。
それほど聞いていくれているという姿勢は影響力が大きいのです。
是非、発表者が発表している時には、
あなた
という気持ちを込めて、うなずいてあげてください。
まとめ
グループディスカッションはチーム力を見られているともいえます。
一つのテーマについて、メンバーが協力して答えを導く共同作業でもあります。
したがって人事部の人は、メンバーひとりひとりがグループにどのように食い込んで自分の役割を果たしているのかを見るのです。
チームという形態をしっかり理解して、一つのゴールに向かって導いているかを確認するのです。
特に「進行役」は率先してグループを牽引することができるポジションです。
力ずくで引っ張っていくのではなく、メンバーに対してホスピタリティを発揮するような気持ちで、まとめるように心がけてください。
「進行役」を担当した場合には、全体を見渡す余裕と、個々のメンバーに気配りのできるホスピタリティをもってグループをまとめてください。
人事部の人はきっとあなたの取りまとめ能力を評価するはずです。
進行役はディレクターであることを忘れないでください。
頑張ってください。
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